浄化槽管理士とは、浄化槽の管理や調整を行う国家資格になります。
資格の取得方法が2種類あり、一般的な筆記試験と講習を受けて取得する方法があります。
管理士講習について、↓の記事で詳しく紹介してますので参考にしてみてください。
浄化槽管理士の仕事について、きついのか向き不向きなどを解説していきます。
浄化槽管理士の仕事内容
浄化槽管理士の仕事内容として、一般家庭や企業の浄化槽を点検、調整する仕事になります。
具体的には、水質の確認や、ブロワのメンテナンス、汚泥量の測定、臭気の確認等々
細かい点検内容については、会社によって項目が違う場合があります。
仕事内容の派生として、浄化槽関連機器(ブロワ、ポンプなど)の修理や交換があります。
仕事の流れとして、
①道具を積んだ車でお客様の所へ行く
②お客様に挨拶
③浄化槽の点検
④点検結果の記入・入力
⑤お客様に報告
⑥次の現場へ
ざっくりですが、以上が基本的な仕事の流れになります。
一日の作業が終わったら、会社に戻り事務仕事をこなして帰宅する流れになると思います。
会社によっては流れが違う場合がありますので、参考までに。
基本的には1人での作業になります。お客様とのやりとりはありますが、1人で仕事がしたい人には向いている内容かと思います。
お客様の所へ出向く仕事なので、浄化槽の管理業務自体は就業時間内に終わるので、余程事務仕事が溜まってない場合は残業は発生しにくい業種だと思います。
ただし、管理している物件によっては、トラブルで急に呼び出しなんてこともありますのでそこは注意が必要です。
お昼も比較的に取りやすいです、一般家庭においてはお昼時の管理は嫌がられることがある為、管理業務ができなのでお昼はゆっくり休みやすいです。
浄化槽管理士の将来性
浄化槽管理士の将来性についてですが、基本は安泰なのでは?と感じます。
1. 無くならない仕事
2. 下水道よりも浄化槽の流れになりつつある
以上の2つについて解説します。
浄化槽管理士の仕事は、基本的にそこに住む人がいれば必ず発生する仕事になりますので、将来完全になくなることはないでしょう。実際にコロナウイルスの影響がほとんどなかった業種になります。
仕事がなくなることとして、浄化槽から下水道につながることで浄化槽の管理の仕事がなくなってしまいます。
地域によっては下水道区域を広げようとしている所もあるので、その場合は仕事が減ってしまいます。しかし、下水道事業が少子高齢化や老朽化の影響によって採算がとれなくなっている関係で、下水道区域がどんどん広がっていくことは考えずらいです。その為、将来的に全部下水道になってしまって、仕事がなくなる!なんてことはないでしょう。
ただし、地域ごとでみると将来的に下水道にすることを計画している所があったり、少子高齢化で顧客数の減少等もあるので必ずしも安定しているとは言えないものの比較的安定していると言えるのかなと感じます。
浄化槽管理士の年収
インターネットで求人を色々調べた所、浄化槽管理士の月収として20万から30万くらいでしょうか。ボーナス含めて年収は300万から400万くらいになるのではないでしょうか。
先ほど記述しましたが、浄化槽管理士の仕事は残業が発生しにくい為(会社による)残業代での上乗せは期待できないかもしれません。
もちもん、会社によって給料は違う為、あくまで参考までに。
浄化槽管理士の仕事はきつい?向いている人、向いていない人
自分が浄化槽管理士の仕事に向いているのか、向いていないのかを知りたい方に解説します。
向いている人
1.汚物など汚いものに関してそんなに気にならない
最低条件だと思います。直接触ったりすることはないのですが、間接的に関わるので覚悟が必要。
2. においが我慢できる
くさいにおいが我慢できたり、気にしない人は向いています。まあ慣れますが。
3. 一人で仕事をするのが好き
ペアを組む場合もありますが、基本一人での作業になりますので、一人で仕事したい人は〇。
4. 自分のペースで仕事がしたい
基本的に自分で予定を組んで仕事をするので、自分のペースで仕事が出来ます。監視の目もないし。ただし、ノルマがあるような会社だと忙しいかも。
5. 土、日、祝日 休みたい
会社にもよりますが、土、日、祝日休みが多いようです。
6. 残業は少ない方がいい
仕事内容の所でも触れましたが、浄化槽の点検業務は就業時間外で行いずらいので、残業が発生する場合は事務仕事やトラブルがほとんどだと思います。まったくないとは言い切れませんし、会社の業務体制にもよりますが、残業が少ない傾向にあります。
向いてない人
1.汚物など汚いものに関して整理的に無理
いわゆる潔癖症のような人はまず止めておいた方がよいでしょう。
2. くさいにおいが無理
くさいにおいが苦手な人は管理士に向いていないです。ちなみに、浄化槽は汚物のにおいではなく、独特なにおいがします。
3. 車の運転が苦手
基本的に作業道具を積んだ車でお客様の所へ伺います。場合によっては移動時間の方が長いなんてこともあるので、車の運転が苦手な人は向いてないです。
4. コミュニケーションが苦手
一人での作業にはなるのですが、お客様とのやり取りや浄化槽清掃業者とのやり取り等、意思疎通しなければいけない機会はありますので、コミュニケーションが本当に苦手!という方は向いていないです。浄化槽にトラブルがあった場合、現状を分かりやすく説明しなくてはいけないです。特に浄化槽についてはお客様がまったく理解していないケースが多い為、説明しても理解してくれなかったり、言った言わないでトラブルに発展するケースもあります。
5. 世間体を気にする人
仕事内容としては自然環境を豊かにする、生活に欠かせない仕事なのですが・・・扱っている物が物なので、汚い仕事をしているという認識に思われがちです。自信を持ってこういう仕事をしています。と言えなく、世間体を気にする人は向いていません。
6. 考える仕事をしたくない
浄化槽管理士の仕事は知識や経験が必須です。単純作業を希望する人は向いていません。浄化槽ごとに管理方法が変わります。特にトラブルが発生した場合や水質が悪い場合、原因を判明しなければならない為、色々と試行錯誤が必要になります。
浄化槽管理士の仕事はきつい?
浄化槽管理士の仕事は実際どうなのかというと、上記で挙げた「向けていない人」に該当しなければ、きつくないと思います。
辞めていく人は仕事内容よりも、人間関係だったり給料面で不満に思うことが多いように思えます。
もちろん環境や慣れの問題もありますので、何とも言えませんが・・・
ちなみに、同じ浄化槽関係の仕事でいうと、バキューム運転手の方がハードルが高く仕事内容もきついように感じます。
機会があればそちらも解説していきます。
浄化槽管理士の女性はいる?
浄化槽管理士の女性はいます。
実際に私が浄化槽管理士講習を受けた時にも、女性の方はいらっしゃったので。
とは言っても仕事が仕事なので数は少ないですね。
私の地域ではいませんでしたが、浄化槽の法定検査員で女性の方は見たことあります。
一般の浄化槽なら大丈夫なのですが、大型の浄化槽を点検する場合は蓋が重いでの力仕事になりますし、車から浄化槽まで点検道具を持っていくのも力がないときついかもしれません。
浄化槽管理士に興味がある方
浄化槽管理士に興味がある方に知っておいてほしいことは、浄化槽がある程度ある地域ではないと需要がありません。
また、全国展開してます!みたいな会社はほとんどなくて、地域密着の中小企業が多いです。
その為、浄化槽管理の仕事をしてみたいと考えている人は、住まいの地域に採用の募集があるのか確認してみてください。転勤がほとんどない代わりに、その地域内での仕事しかありません。
浄化槽管理士の仕事の大きなハードルとして、臭いや衛生面の問題があります。
浄化槽の蓋を開けて汚物を扱う仕事になりますので、臭います。臭いに敏感な人は注意が必要です。
害虫(チョウバエとか)も発生するので、虫が全くダメな人は止めた方が良いです。
病原菌が体内に入ってしまう可能性が高い仕事なので、衛生面の配慮が必要です。
水質保全の為の重要な仕事ではありますが、汚れた物を管理する仕事なので、世間体を気にする人この仕事はあまりおすすめしません。
もしそれでもという方は、転職を選択肢に入れてもよいですね。
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